全身麻酔で手術しました②

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この記事の続きです。

ちなみに心配して直接連絡してくださった方もいました。ご心配お掛けしてすみません。元気にしてます。ありがとうございます。
今回は読んでいて 痛い 表現が多いかもしれませんので、お気をつけください。

ようやく入院の日を迎えることができました。ここに来るまでには色んな準備を行ってきました。
この大学病院に来る前の町医者では、親知らずを4本同時に抜き(しかも腕が悪いので全然麻酔が効いてない)、痛みと腫れでしんどい思いをしたこともありました。
矯正科では約2年に渡る矯正を続けてきました。
私の場合は上顎も下顎も動かすので、上の歯茎に2箇所ピンを差し込み(当然麻酔します。)、下顎の4番目の歯も抜歯しました。(骨格の関係で歯を抜かないと口に収まらないので。)
手術が近づくと術後に顎間固定をするためにゴツいワイヤーを着けてもらったり、歯型のプレートを作成しました。
一方で口腔外科では血液検査やレントゲン、貯血などの準備を行ってきました。
口腔外科の先生と麻酔科医の先生からは術前の説明(インフォームドコンセント)があり、サインをしました。
また会社もお休みするため、上司に1ヶ月程お休みする旨を伝えて、プロジェクトの調整をしてもらいました。(診断書の提出も行います。)
入院・手術は高額になるので高額療養費制度の申請、お休みしている間は欠勤扱いで無休になるので、傷病手当金の申請を行いました。
こういった準備が全部やり直しになった訳で大分心が折れましたが、そのお陰で手術が怖いというより、やっと手術できるという気持ちになれたのかもしれません。

それ以外にもこんな感じで準備を行い、スーツケースとリュックで病院へ向かいました。(この時点で不安と期待は7:3くらいでした。笑)


外来では入ったことがない部屋に入ると、そこにはナースステーション。部屋に案内されると、4人部屋のうち2人は既に埋まっている状態でした。部屋はこんな感じ。

入院病棟というと老人ばかりなイメージでしたが、意外と若者が多いんだなというふうに思いました。院内売店で水のみやバンデージ(頭にまくやつ)、T字帯(ふんどし型のオムツみたいなパンツ)や弾性ストッキング(暫く寝たきりなので、足を圧迫?するストッキングを履きます)などを購入。その後すぐお風呂に入り(暫く入れないので、念入りに洗います。)、夕食を食べました。

この日から毎日スマホのメモ帳に記録を残してるのですが、この時の不安な感情は相当なものでした。
手術の週はどうも体調が悪く、微熱があった日もありました。そのため、また熱が出てるんじゃないかと思いいたたまれない気持ちになっていました。
ちょうど入院日の5月27日は東京で最高気温が32度までいった日で、検温したらホントに37度くらいありました。(平熱が高いのもありますが)
21時以降は水も食事も摂取出来ないので(お腹に残留物があると、手術の際に逆流する可能性があるため)、その日はとっとと寝ました。
暑くて汗びしょびしょで一度起きましたが、空調を強くしてもらってからは爆睡でした。(寝られない人は睡眠導入剤が処方されます。)

翌朝7時頃に起床。世間の人にとってはいつもと変わらない、平日の朝を迎えました。
検温や血圧を測り、着替えなどをしていると8時頃に両親が来ました。
そして点滴が繋がれ、手術室に向かいます。自分で歩いて向かうわけですが、緊張で手足が震えていました。
部屋に入る前に振り返ると、奥の扉の向こうに両親の姿が朧げに見えました(裸眼なので)。

「あれ、下手すると親より先におれ死ぬかもしれんな。。先週27になったばかりだよ。。」

とか考えてました。
手術室の中はドラマなどで見るあの感じの通りでした。ベッドに横になると、酸素マスクなどが取り付けられます。そして麻酔が左腕の点滴から流し込まれると、冷たくモヤモヤした感触が左腕から左肩辺りにやってきました。
そして気を失いました。

目が覚めると(というようなはっきりした覚め方はしませんが)、徐々に生きている感覚が戻ってきました。周りには親やお医者さん、看護師さんがいるようでした。(9時頃に手術室に入り、目が覚めたのは15時位だったと思います。術後1日は一人部屋に移されます。)
とにかく気持ち悪く、とにかく吐きました。
最初は前日の食事が出ちゃってもったいないな」とか思っていたのですが、朧げながら出したものを見ると、

「!!!」

結構な量の血でした。
前日の夕方から何も食べてないのでご飯が出てくる訳ありません。
そこから暫くは吐く、口の中の唾液を吸ってもらう、ちょっと微睡むというのを続けていました。
自分では自分の状態はよく分かっていませんでしたが、腕には点滴、ち◯こにはカテーテル(尿が随時出ます)、口からはドレーン(創部から膿や血を抜くチューブ)、鼻からはチューブ(胃から血などを出します)、口には酸素マスク、頭はバンデージとテーピングでぐるぐる巻きという、スパゲッティモンスター?になっていました。
痛み止めを点滴で流し込まれたり座薬で入れられているので、そこまで激しい痛みはありませんでしたが、とにかく気持ち悪く吐き気がありました。
(血や骨の削りカスが胃に入ると吐き気を催します。また、鼻が詰まっていたり、口に唾液が溜まったりとか不快感MAXでした。)

そして生きた心地がしないまま夜に突入。
日中の様にナースコール連打することは減りましたが、吐き気や痛みがありました。
また、カテーテルから上手く出ていかないようで、尿意が長らく続き、30分に一度は起きて寝てを繰り返しました。

そうして私の人生の中でも忘れられない5/28が終わりました。

朝になるとカテーテルを抜き、服を着替え、うがいをし、朝食を取りました。口を空けられないので、プロテインの様なものを飲みました。
ロキソニンを飲んでるためか、痛みも熱も抑えられています。
朝のドクターチェックを済ますと、レントゲンなどを撮りに下の階に行きました。
人によっては体調が優れず車椅子なんかを使う人もいるようですが、私の場合は意外と元気で、普通に歩いて行きました。
(顔はパンパンに腫れ上がってカバみたいになってます)

徐々に体調は良くなっていきましたが、排便をちゃんとしてなかったせいで、吐き気に襲われたり、
毎日トイレに行っていきむ度に、鼻血が垂れ流れたりしました。
術後3日目くらいにドレーンを抜いたときは酷い激痛でした。(膿がたまらないように患部をゴリゴリします。)

術後翌日から食事をしていきますが、最初はココア味のプロテインとコンソメスープから始まりました。
おおよそ術後一週間くらいは、食事に1時間くらい掛かる生活をしていたと思います。少しずつ固形物になり、術後3日目あたりでペースト食になりました。

それと並行して、歯磨きも非常に苦労しました。
余り強くやると痛いが、きちんと磨かないと汚れが取れません。
ちなみに最初の数日はこんな可愛い歯ブラシを使ってました。笑


歯に掛かっている顎間固定用の輪ゴムを外し、食事をし、柔らかいブラシで磨き、消毒し、輪ゴムをまたしてとやっていると、食事と食事の間は直ぐ経ち、一日中食事に時間を使っている感じでした。

6月に入ると大分体調は良くなってきました。
食事はおかゆや細切れ食になり、熱も下がり、お風呂にも入れるようになり、鼻も通り、YouTubeを見る余裕も出てきました。
一方で顎の痺れが残りました。口の右下辺りにだけピリピリビリビリする感覚があり、触っても触られている感覚が余りありません。
知覚鈍麻というものですが、私と同じ手術をする人は半数がこうなるようです。

また、病室は繋がっているため、廊下からの声がそれなりに聞こえてきました。
手術があった日はなんとなく雰囲気で分かります。ナースコールも聞こえてきます。
「痛いよ、痛いよ」と泣き叫ぶ声が響き渡ってるときもありました。
皆、自分と戦っていました。

そんなこんなで大分はしょりましたが、13日間の入院生活が終わり、実家に戻りました。普通の食事も食べられるようになりました。
しかし、退院後。顎の腫れや痛みが引いてきたと思ったら、痺れが強くなってきました。お医者さん曰く、痺れは知覚が戻って来ている証拠だという話でしたが、痺れというより強い痛みになってきました。鉄の細い棒で顎の一点をグリグリ押し付けている様な痛みでした。
温めると痛みが収まるようで、お湯やカイロを当てたりしてました。笑

6月も終わりに差し掛かると、大分痛みも痺れも腫れも引き、普通の人に近づいて来ました。
術後一ヶ月チェックを病院でしてもらい、顎間固定が終わり、開口訓練が始まりました。
この時点では口が2センチくらいしか開きません。大きい洗濯ばさみみたいので、毎日口をこじ開けるリハビリをし始めました。。(今は3センチくらいあくようになりました。)

この手術を通して元々噛み合わせが悪かったのは、しっかり噛むようになりました。
上顎、下顎ともに2本ずつ抜歯し、その分だけ上顎は後ろに、下顎は前に出しました。そのため笑ったときに歯茎が出なくなりました。
また、あまりにも狭かった気道が下顎を前に出したお陰で2倍近く広くなりました(レントゲンの断面図で2倍なのでもっと広がっている。)
気道が広がったことにより、今まで周りから指摘されていたイビキが無くなり、寝ても寝ても疲れが取れない感じが無くなりました。
呼吸がしやすくなり、睡眠の質が大きく改善されました。

今も多少の感覚の鈍さや、口が開かなかったりしていますが、徐々に良くなっています。
また、骨を切った部分にチタンプレートが残っており、いずれ取ろうとは思っています。
また、術後にも矯正は続きます(歯と筋肉はもとに戻ろうとしてしまうので)

それ以外にも、結構な出費が嵩みました、
月を跨いでしまったことと、高額療養費の申請が期限切れ(3月のに合わせて取得したため)で、3割負担でも一括で40万支払いしました。
(高額療養費制度で15万くらい多分還付される予定。)

色々とメリット・デメリットありますが、私は受けて良かったなと思います。今だからこそですが。
大分ざっくりと書いてしまったので、時間があるときにもう少しちゃんと書き直せればと思います。
顎変形症患者のブログっていくつかあるんですが、私のこの投稿も誰かの参考になればと思います。


コメント

  1. より:

    とおりすがりにすみません。T字帯は膀胱留置カテーテル(おしょうすいのくだ)を手術中いれるために、脱ぎやすくするふんどしのような下着のことで、血栓予防のくつしたは弾性ストッキングかなあとおもいました⁽⁽ ◟(∗ ˊωˋ ∗)◞ ⁾⁾

    • rei より:

      ゆさん
      こんにちは。ご丁寧にありがとうございます。
      ご指摘の通りです!
      該当の箇所は後程修正させていただきます。
      ありがとうございました( ^ω^ )

      • より:

        いえいえ(*ρ~`*)でしゃばってしまいすみません。
        手術おつかれさまでした。入院はどきどきすることばかりですよね。本当に大変だったと思います。
        つぎの更新もたのしみにしてます♩

        • rei より:

          ゆさん
          ご指摘の箇所修正しました。
          2ヶ月も経つと痛みも記憶も薄れてきますが本当に大変でした。笑
          ありがとうございます( ^ω^ )

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